NASA:3I/ATLAS は太古の宇宙史に手がかりを与える可能性がある
イスタンブール、12月3日(Hibya)― NASA で太陽系の小天体を担当する主任科学者トム・スタトラー氏は、3I/ATLAS が地球と太陽の形成以前にさかのぼる宇宙史についての手がかりをもたらす可能性があると述べた。
科学者たちは、3I/ATLAS が長いあいだ星間空間を旅してきた可能性が高いとみている。スタトラー氏は、彗星が太陽系に進入した際の運動速度に基づくと、間接的な証拠から、この彗星が非常に古い惑星系、そしておそらく私たちの系よりも古い惑星系から来たことが示唆されると説明した。
同氏は「正直に言って、これを考えるだけで鳥肌が立ちます」と語り、3I/ATLAS が地球と太陽の形成以前の宇宙史に関する手がかりを与える可能性があると強調したうえで、「これは、ほかの恒星系の構造と歴史を理解するための新たな窓なのです」と話した。
スタトラー氏によれば、NASA は8月に調整会議を開き、20を超えるミッションのチームを集結させ、この星間彗星を追跡するための艦隊規模のキャンペーンを開始したという。彼はこの取り組みを、スタジアムのさまざまな席から野球の試合を見ることにたとえた。旗艦級の望遠鏡も、小型の宇宙機も、同じ高速で動くターゲットを追いかけようとしているのだ。
「みんなカメラを持っていて、ボールの写真を撮ろうとしているのです」と彼は言う。「完璧な視界を持っている人は誰もおらず、カメラも人それぞれ違います。」
同氏はさらに、10月初めには、NASA の火星探査機 Mars Reconnaissance Orbiter が、3I/ATLAS をぼんやりとした白い球状の天体として撮影し、約9,000万マイル(1億4,500万km)離れたところからその塵と氷でできたコマ(彗星の頭部)を明らかにしたと説明した。「ほぼ同じ時期に、MAVEN 周回探査機は、太陽光によって彗星の水氷が蒸発することで放出された水素ガスの痕跡を捉える紫外線の『サイエンス・ウィグル(科学的ゆらぎ)』を通じて、2,000万マイル(3,200万km)の距離から彗星を検出しました」とスタトラー氏は述べた。
スタトラー氏は、これらの観測結果を Swift 望遠鏡やジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)のデータと組み合わせることで、彗星の水生成率を推定することができたとし、これはその形成時期を探るうえで重要な手がかりになると強調した。
日本のニュース通信社 Japan News Agency